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MagicKirby

Author:MagicKirby
北米在住甘党翻訳家。漫画とかゲームとかアニメとかネットとかが生活の糧。サボり癖有。かなり飽きっぽい。

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宵闇バス
日が落ちるのが早くなりました。

少し前までは、帰りのバスに乗ってもまだ空には太陽があってバス停から家まで歩いて帰れるぐらいには明るかったのですが、今ではバスに乗るころには暗くなりかけで、降りるころには夜の一歩手前ぐらいになってます。まあ、九時ぐらいなんですから、暗いのが当然かもしれませんけどね。
今日はふと、バスはいいなぁ、と思いました。
灰色に染みた青と黄色の空の下には、黒々とした木の影があって、その上あたりに気の早い一番星がちらちらと光る。暗くなりかけで、けれどまだ物の色がわかる程度には明るい世界に、緑と黄と赤の信号が目立っていて、そこから蜘蛛の巣じみた電線が道路の上を覆って、その向こうに爪の先みたいに細い三日月がひっそりと浮かぶ、そんな景色が窓の外にある。まどろむような静かな車内で、動いては止まるバスの振動を感じながらぼんやりとその光を眺めて、iPodでお気に入りの音楽に耳を傾けながら、ふとあくびをして目が潤った時、窓の外のいろんな光がぐなりと歪んで帯のような形に滲むと、何とも言えない感覚がして、ため息をつきたくなります。
目を限界まで細めた時に、光だけが縦線になって見えるのも綺麗。
夜になりきれない夜は、バスから降りればまだ外は温かくて、ああ夏だなぁと思います。でもときどきふっと吹く風が以外にも冷たくて、ちょっとだけ秋のような気配を感じたりもします。
迎えの車を待つ間、ぴかぴかのステンレスに通り過ぎる車のライトが次々と反射していくのをぼうっと見つめたり。

真っ暗な夜中より、宵闇のほうが、情緒があっていいですね。
あの青と黄色の空が好きです。


考え事 | 【2010-08-12(Thu) 21:20:55】 | Trackback(-) | Comments:(0)
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